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北極海周辺の海水温度と北西航路開通

Terra/MODIS 2005-2007

左の画像は、ユーラシア大陸、北米大陸、および北極海の海氷域をトゥルーカラーRGB合成画像として表示したものです。海氷がない海域については大気上端で計測した海面の輝度温度 (*1) で表示しています。NASAの地球観測衛星Terraに搭載した中分解能撮像分光放射計MODISで観測したデータについて、2005年と2007年それぞれの8月で対比したものです。

8月16日付プレスリリースでもお知らせしたように、2007年8月15日の海氷面積は2005年9月20日ごろの最小記録をさらに下まわり、9月24日には観測史上で最小を記録しました。2007年の海氷域がシベリア、アラスカ沖で大幅に後退している様子が分かります。そして、海氷が融けて開いた海域には、暖かい海水(黄緑色)が高緯度の海氷縁まで流入している様子が分かります。

衛星:  Terra
センサ:  MODIS
観測日:  2005年8月1-31日、2007年8月1-31日
陸地および海氷部分:  トゥルーカラー、 Redとしてバンド1(620-670nm)、Greenとしてバンド4(545-565nm)、 Blueとしてバンド3(459-479nm)を使用。高度データとしてETOPO2使用。 高度は48倍に強調してある
海洋部分:  輝度温度、バンド31(10780-11280nm)を使用

Terra/MODIS 2005

Terra/MODIS 2007


また、2007年の画像で、北米沖の部分をよく見ると、アラスカ沖からカナダ北部の多島海にかけては氷が融けて(白矢印)、グリーンランド沖を抜けて大西洋に通じる「北西航路」が開いている様子が分かります。日本から大西洋への最短ルートが開通したわけで、これも衛星が観測を始めて以来、初めての出来事です。

(*1) 用語解説: 輝度温度
あらゆる物体はその温度に応じた強さの電磁波(電波や光、赤外線など)を放射します。温度と放射する電磁波の強さには一定の関係があります。この温度と放射の関係を使って、測定した電磁波の強さから求めた温度のことを「輝度温度」といいます。人工衛星からは光や電波等の電磁波を用いて輝度温度を測定することが多く、今回はMODISの観測した遠赤外線(波長11マイクロメートル)の強さから輝度温度を求めています。

[掲載日: 2007.10.4]

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